映画『ディア・ドクター』感想や考察~偽物ってそもそも何なのさ!?

こんにちわ、すずらんです。

今日もブログをご覧いただきありがとうございます 🙂
今日は映画『ディア・ドクター』感想考察です。

偽物・嘘そのものの価値観へ・・・たまにはメスを入れて見ませんか。

映画『ディア・ドクター』

映画『ディア・ドクター』予告編はコチラ♪

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映画『ディア・ドクター』あらすじ

八月下旬。山あいの小さな村から村の唯一の医師・伊野(笑福亭鶴瓶)が失踪した。伊野は数年前、長く無医村だったこの地に着任し、様々な病を一手に引き受けて村人たちから絶大な信頼を受けていた。すぐにベテラン刑事二人が捜査を進めるが、伊野の生い立ちを知る者は村の中に一人もいなかった……。遡ること約2ヶ月前。東京の医大を出たばかりの相馬(瑛太)が研修医として赴任してくる。看護師の大竹(余貴美子)と一緒に診療所を切り回しているのは伊野という中年医師。最初は慣れない僻地医療のやり方に困惑していた相馬だったが、伊野と共に働くうち次第に都会では味わったことのない充実感を覚え始める。そんなある日、鳥飼かづ子(八千草薫)という未亡人が倒れ、伊野が診療する。胃痛持ちの彼女は長らく診療所を避けてきたが、都会で医師として勤務する末娘・りつ子(井川遥)の手を煩わせたくないがため、次第に伊野に心を開いていった。八月中旬。伊野は夜になると診療所を抜け出し、点滴を持ってかづ子の家を訪れるようになっていた。ある晩、玄関で伊野を見送ったかづ子はひどい吐き気でうずくまってしまう。駆け戻って背中をさする伊野に、かづ子は娘が来るので何とかしてほしいと必死に訴えた。八月下旬。帰省しているりつ子が診療所を訪ねてきた。胃潰瘍にしては症状が長引きすぎではないか、と問い質すりつ子に伊野は懸命な説明を試みる。やがて自分なりに納得した彼女は非礼を詫び、来年の今頃まで帰ってこられないので、母をお願いしますと頭を下げた。すると伊野は突然、原付バイクに飛び乗って診療所を後にし、そのまま彼は二度と戻らなかった……。九月初旬。刑事たちは、まだ伊野の消息を追っている。診療所は閉鎖、相馬も次の赴任先へと去っていった。かづ子は、りつ子が勤める病院に入院しているが、娘はまだ母親に本当の病名を告げられないでいる。その頃、伊野はある場所に向かっていた……。

(Movie Walkerより引用)

映画『ディア・ドクター』基本情報・キャスト・スタッフ

ジャンル:ドラマ
製作国:日本
監督:西川美和
原作:西川美和
脚本:西川美和
音楽:モアリズム
公開:2009年
上映時間:127分

映画『ディア・ドクター』出演者

伊野治:笑福亭鶴瓶
相馬啓介:瑛太
大竹朱美:余貴美子
波多野行成巡査部長:松重豊
岡安嘉文警部補:岩松了
曽根登喜男:笹野高史
鳥飼りつ子:井川遥
迫田圭子:キムラ緑子
勅使河原恭平:中村勘三郎
斎門正芳:香川照之
鳥飼かづ子:八千草薫
etc

映画『ディア・ドクター』受賞

第83回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン第1位
日本映画脚本賞、受賞
主演男優賞:笑福亭鶴瓶、受賞

第52回ブルーリボン賞 主演男優賞:笑福亭鶴瓶、受賞
助演男優賞:瑛太、受賞
監督賞、受賞

第33回日本アカデミー賞
最優秀脚本賞、受賞
最優秀助演女優賞:余貴美子、受賞
優秀作品賞、受賞
優秀監督賞、受賞
優秀主演男優賞:笑福亭鶴瓶、受賞
優秀助演男優賞:瑛太、受賞
他多数受賞、ノミネート。

映画『ディア・ドクター』の感想・考察

意外や意外!映画『ディア・ドクター』は笑福亭鶴瓶の初主演映画なのです!

2009年の作品なのですが、いやー今見ても西川美和監督にはやられてしまいますね。
早速考察して行きます。

本物って何なのか!偽物って何なのか!

『永い言い訳』~共感するダメ人間の遠吠え!そうして人は他者と関わっていく。(ちょっと辛口?)~

の時にも考察しましたが、(この時は「ダメ人間って何なんだ!?」と・・・)
西川美和監督という人は、人間が当たり前に持っている価値観を覆してくるんですよね。
本当にそうなの!?
あなたは本当にそう思っているの!?
あなたの本当はそれでいいの!?
ってぐいぐい追い込んでくるんですよね。

映画『ディア・ドクター』では、
本物って何なの!?
偽物って何なの!?
あなた偽物否定していいの!?
って・・・。
笑福亭鶴瓶演じる伊野治という偽物の村医者。
偽物の医者を慕い、愛する村の人々がいて、
偽物の医者と分かっていながら、その人を精一杯かばおうとする看護婦がいて、
偽物の医者と分かっていながら、命さえも彼に預けようする癌患者がいる。
そして、それらに共感する私達がいてしまうのだ。
医者に憧れ、でも医者になれず、そして医者に劣等感をいだき、でもどうしても医者になりたくて・・・。自分のなりたい医者の理想像を精一杯演じようとする、偽物の医者。
とんでもない人間ではあるのです。
でも、偽物の医者である1人の人間の中には、彼自身の、人の為に生きたいとか、人の役に立ちたいとか、人を助けたいとか、どうしようもない優しさとか純粋な思いがあるんですよね。
それをだまされるがごとくもろに感じてしまう私達。

西川監督の映画を見ていると、普通という価値観にメスが入る。
というよりもむしろ!「普通なんてものはこの世にありませんよ」と、どこか影で彼女にニヤニヤと見透かされているような気もして・・・ああむずむずするわ~。
でもこの感覚、私嫌いじゃない。
手塚治虫の漫画『ブラックジャック』なんかもそうですよね。意味あいは全然違いますが、偽物って何なの!?って突きつけてくる。

香川照之対刑事

なんなんでしょうかねー・・・香川照之って西川美和作品でめちゃくちゃ黒光りするんですよね。(まあ基本的にはどの作品でも黒光りされておりますが^^;)

映画『ディア・ドクター』においての、個人的に一番のお気に入りのシーンは、香川照之と刑事のシーン。
ニセ医者の伊野治の身辺を探るべく、刑事は香川照之演じる斎門正芳を訪ねます。
そこで、斎門正芳は刑事に対しまっとうに向き合うでもなく、伊野治をかばうかのごとく、刑事を巧みにそそのかします。
このシーンの香川照之が大好きで、もう一緒になってニヤニヤしてしまいました。
ウィンクのような目の動きしながら刑事をドキっとさせ、巧みな台詞で追い詰める。
刑事をギロっと睨み何か言うのかなと思わせたところで、いきなりわざと椅子ごと後ろに倒れる。
びっくりして斎門を助けた刑事さんに対し、「それって愛ですか」と手のひらで転がし舌をペロッと出す。
ここのシーンは台詞もすごくいいんですけど、1つ1つの香川照之の仕草がいいんです。
仕草1つ1つはあざといはずなのに、そのあざとさも斎門正芳のキャラクターへと昇華させ、いかにも演技してますよって見えないんですよね。不思議!上手い!

なぜ西川美和作品で俳優が光るのか

本物のニセ医者にしか見えなかった、笑福亭鶴瓶の弱々しくも優しい眼差し。
本物の癌患者にしか見えなかった、八千草薫の居住まいや独特のテンポ。
本物の看護婦にしか見えなかった、余貴美子のシルエット(失礼!)や仕草。

香川照之だけでなく、他の俳優さん達も1人1人が素晴らしかったです。どう疑っても本物の人にしか見えなくって 🙂
他の西川作品の時もいつも感じるのですが、キャスティングがすごくいいんですよね。俳優の選び方がすごくいい。
勿論演技はしているんだけども、その俳優さん自身の中にあるものを使っている気がしていて、しかも全てにおいて!演技をしているなあという感覚をこちら側に感じさせない。
キャラクターと共通する部分を持っていて、かつ表現として生かせるなと思う人を見抜く目に脱帽。

西川美和の脅威

私、特に映画監督志望者というわけではございませんが、憧れの西川美和監督。
西川さんって女性なのですよ!そして若いんですよ!そんなにも人生経験長くないんですよ!(『ディア・ドクター』の頃は35歳くらいでしょうか。)更にこんなにも綺麗で可愛いんですよ!


こんな女性がおっさんの映画『ディア・ドクター』を撮ってしまうなんて!
最近、アニメではない日本映画が少しずつ息づいて来た気がしますが、西川美和の脅威が影響していることは間違いないです。
女性達だけではなく、男性達にも嫉妬心を感じさせてしまう才能
あっそうそう、この作品のニセ医者は、西川監督自身を投影されているんだという記事を読んだことがあります。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
一体今までいかなるおっさんの人生を歩んできたら、こんな作品を撮ることができるのでしょう。恐ろしや~ 😎

映画『ディア・ドクター』まとめ

偽物の医者の中に秘める、純粋な思いや優しさに感動しました!!!
・・・なーんて言ってしまったら、西川監督に「そもそも純粋なんてないぜ、真っ黒だぜ 😎って言われてしまいそうです。フフフ・・・ 😎
是非ご覧になってみて下さいね。
それでは、今宵は、この辺で・・・ 🙂

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