映画『怒り』感想や考察~自らを諭す怒りに耐えられますか~

こんにちわ、すずらんです。

今日もブログをご覧いただきありがとうございます 🙂

今日は映画『怒り』感想、考察です。

あなたから生まれたその怒りを、自ら引き受けることはできますか?

映画『怒り』

映画『怒り』予告編はコチラ♪

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映画『怒り』のあらすじ

1年前、東京の八王子で、何の罪もない夫婦が惨殺されるという、残忍な殺人事件が起きた。
現場に残されたのは、被害者の血で書かれた「怒」という文字。
そして、整形手術を受け、逃げ続ける山神一也容疑者。
未解決のまま1年が過ぎ、警察はTV番組を使った公開捜査に踏み切る。

同時期、千葉、東京、沖縄に暮らす、素性の知れない3人の男達。

千葉編
千葉の漁港で懸命に働く槙洋平(渡辺謙)。
そして洋平の娘、槙愛子(宮崎あおい)。
愛子は知能に少し弱いところがあり、家出を繰り返し、
東京で誘われるがまま風俗店で働きボロボロになっていた。
そんな愛子を見つけ出し、家に連れ戻し、暖かく見守る洋平。
そこに現れたのは、田代哲也(松山ケンイチ)という寡黙な男。
そして、哲也と愛子は惹かれあい、親密な関係になっていく。

東京編
大手企業に勤める、エリートサラリーマンの藤田優馬(妻夫木聡)。
彼はゲイである。
ある日、男同士の出会いの場で、膝を抱え俯く大西直人(綾野剛)に出会う。
気になった優馬は、直人に声をかけ、自分の家に招き入れ、同棲生活が始まる。
そして、2人はお互いにかけがえのない存在となっていく。

沖縄編
母親が問題を起こし、沖縄の離島の波照間島に移住してきた、小宮山泉(広瀬すず)。
その泉に淡い恋心を寄せる、地元の学校に通う同級生の知念辰哉(佐久本宝)。
ある日、辰哉はボートで、泉を無人島の星島へ連れていってあげる。
そこで泉は、田中(森山未來)と名乗る男と出会う。
ここに自分がいる事をだれにも言わないで欲しい、と泉に頼む田中。その秘密を守る泉。
そして、その日から田中に会いに、無人島に通う泉の生活が始まった。

映画『怒り』基本情報・キャスト・スタッフ

ジャンル:サスペンス、ミステリー
製作国:日本
監督:李相日
原作:吉田修一
脚本:李相日
撮影:笠松則通
音楽:坂本龍一

公開:2016年

上映時間:142分

映画『怒り』出演者

千葉編
槙洋平:渡辺謙
槙愛子:宮崎あおい
田代哲也:松山ケンイチ
明日香:池脇千鶴

東京編
藤田優馬:妻夫木聡
大西直人:綾野剛
藤田貴子:原日出子
薫:高畑充希

沖縄編
田中信吾:森山未來
小宮山泉:広瀬すず
知念辰哉:佐久本宝

その他
南條邦久:ピエール瀧
北見壮介:三浦貴大
早川:水澤紳吾
etc

映画『怒り』予告編2はコチラ♪

映画『怒り』の感想・考察

ありとあらゆる怒り

映画『怒り』は様々な怒りに溢れています。
正当な怒りもあればそうでないものもあります。

娘をうまく育ててあげられず、幸せにしてあげられない、自分の不甲斐なさに対する怒り。

愛している人を信じきることができず、疑ってしまった、自分の弱さと愚かさに対する怒り。

自分に起きた運命を呪い、それを自分自身ではどうしようもなく、どこへ向けていいのかさえも分からない怒り。

大切な人を自分のせいで不幸にしてしまい、守り切れなかった、自分の駄目さと力のなさに対する怒り。

信じていた人間に徹底的に裏切られ、愛する人を傷つけられ、恨みや憎しみがもう抑え切れない、せつなく悲しい怒り。

世の中のあらゆるものがただただ怒りに変換されてしまう、自ら変換させているだけとも言える、誤った自己愛が生みだす、幼稚なぺらっぺらの怒り。

それぞれの怒りに対し、いろいろ思うことはありますよね。

私は、愛している人を疑ってしまった自分に対する怒りを見て感じた時、どうしようもない気持ちになりました。

人は何故疑ってしまうのでしょうか。

愛している人に対して、愛されたいという気持ちが過剰になっていくと、
その愛は形を変えてしまうのかもしれない。
自分の中に疑いが生まれ、膨れ上がっていくのかもしれませんよね。

例えば、好きな人の携帯電話を見てしまうという行為。
愛されたいが過剰になり、もはや愛ではない何かに変貌しているのだと思います。
見られた相手自身の、悲しい気持ちさえも知らずに。

しかし、もしその携帯に疑わしいものが何もなく、更に自分への愛に溢れていたのならば、
どうでしょう?

疑ってしまったことに対する自らの罪に対し、どうしようもない真の怒りを覚えるのではないでしょうか。
その罪は、自らが引き受け感じるべきでしょうね。
諭す怒りです。

素晴らしい作品だからこそ欲を申す

映画『怒り』は、今日、日本映画界を担っている俳優ばかりを集めてキャスティングし、音楽も、あの坂本龍一が担当しています。そして、あの李相日監督がメガホンを取ってます。
そうなんです。「これでもかー!」てくらいに力が入ってます。
「ちょっと力入り過ぎてるなあ~」と思いながら、素晴らしい映画だからこそ、もっともっとと欲を述べたくなってしまうものです。

千葉編もっと見たかった

特に力が入りまくっていた、東京編!正直長く感じました。
優馬と直人のラブシーンの濃厚さが話題にはなってますが、個人的には、「何もここまで徹底して生々しく撮らなくても・・・」と。
お芝居が素晴らしいので、2人の間に流れる空気感で十分に伝わります。
あそこまで撮影してしまうと、その事に意識が持っていかれてしまうんですよね。
実際の撮影はどんなだったんだー!とか、監督の意向なのかプロデューサーの意向なのか、それとも役者2人の意向で撮ったのかー!とか、
作品が観客に伝えたいことってそこじゃないのになあと思いました。素晴らしいのですが・・・。

その分、割とあっさりしていた千葉編!短くあっという間に終わってしまった印象です。
宮崎あおい演じる愛子については、深く描いているのですが、田代役の松山ケンイチを、さらっと描いていたのが残念でした。
静かで寂しそうなとてもいい演技をされているのですが。
謎めいた様子を描きたかったのかもしれませんが、もっと彼のシーンを見てみたかったですね。

水澤紳吾と佐久本宝

映画『怒り』でのメインキャストは勿論素晴らしく、多分いろんな記事で書かれていると思いますので、脇を務め上げた水澤紳吾と、大抜擢された佐久本宝について書いてみたいと思います。

水澤紳吾の脅威

犯人の山神一也容疑者を知る男として、取調室のシーンでちょっとだけ出てくる人です。
顔に傷があるのですが、なんとこの傷・・・撮影前に自ら針金でつけたらしいです。

・・・・・・・・・
役作りってやつでしょうか・・・こわい・・・。
きっと、何かの怒りを込めて付けてしまったのでしょう。
そして、傷の不気味さを増幅するように、演技の本気度も凄まじかったです。

ところで皆様、この俳優さんをご存知でしょうか?

秋葉原の無差別殺傷事件の犯人を題材にした作品。
大森立嗣監督の映画「ぼっちゃん」の主演を務めた方です。
「サイタマノラッパー」もよかったですね。
また近々きっと、スクリーンに恐ろしい姿を晒してくれることでしょう。

佐久本宝のピカピカさ

映画『怒り』は大スターが揃っている作品のせいか、映画の作品色とは違うところで、無駄に華やかさが漂ってしまっていた気がします。

しかし、その中において、全くの無名からオーディションで大抜擢された佐久本宝は、とても初々しい光を放っておりました。この『怒り』の世界観に見事に溶け込んでいます。

当時、彼はまだ高校生でしょうか。
沖縄独特の大らかさや明るさから、ラストに向けて怒りに狂う姿への変貌は、
本当に素晴らしかったですね。
あの怪優、森山未來に対して堂々たる演技。釘付けでした。

こんな俳優を日本映画界にどんどん突っ込んで行ったら、
更に凄い化学反応が起きてくるのではないでしょうか 🙂 

その刺激により、更に良い作品が生まれるのではないかと期待します!

それでは、今宵は、この辺で・・・ 🙂

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